鈴木 秀智 のサイト

現在の研究分野

 人間の知覚情報の80%を占めるであろうと言われている視覚情報, すなわち,画像の処理について研究しています.
 画像にはたくさんの種類があり, それらを対象とする画像処理技術に関する研究が数多く行われていますが, 本グループでは,現在,以下のテーマを扱っています.

画像,動画内の物体の3次元情報の取得

画像,動画内の物体の3次元情報として,物体の位置を推定したり,物体の形状を復元したりする技術は,現在,多方面に応用されています. これらの技術について研究を行います.

画像処理アルゴリズム

 画像処理では,おおまかに, という流れになります.
 分類や識別に有効な特徴量を取り出せる画像を生成することは, 画像処理においては重要な課題です.
 近年,一般物体認識や deep learning などの研究分野において, この種の画像を試行錯誤により取得するのを避け, 自動的に画像を生成し,特徴量を選択する技術が提案されています. しかし,この処理には,人での介入や,多大な計算時間がかかるという問題があり, まだ実用化には至っていません.
 当面は,試行錯誤による画像変換や特徴量選択は実用的に必要な技術であると考えられるので, この種の研究も重要です. なお,この研究の知見を利用して,一般物体認識や deep learning における諸問題を解決することも可能であると考えられます.

災害のシミュレーションとその応用に関する研究

 地震,津波,洪水,火災,など, いろいろな災害を対象として,シミュレーション技術を利用して状況を再現し, 防災計画や避難計画などの検討ご行われています.
 このテーマでは,主に,以下の問題を対象にして, 現象の予測と,災害に対する対策への応用を目的としています.

知的画像処理

 下記の「画像処理アルゴリズム」における研究目的と相補的な関係にあるものです.
 人間の高度な視覚情報処理の模倣,画像処理技術者の知識,などを利用すれば, 与えられた問題を解決するための画像処理手順を効率的に開発できるはずです.
 このテーマでは,人工知能分野の技術などを利用して, 与えられた問題を解決するための処理手順を自動生成する技術の実現を目指します.
 このテーマは,画像処理手順自動生成,画像処理エキスパートシステムなどの研究や, 近年盛んに研究されている「一般物体認識」,「deep learning」に関連します.

自立移動ロボットの視覚情報処理と協調動作

 ロボットの視覚情報処理,情報統合,および, 協調動作の実現に関する技術の開発および改良を行います. また,可能であれば,ロボットサッカー競技に参加してこれらの成果を評価します.
 具体的な研究内容としては,

医用画像処理

 臨床(医療現場)で得られる種々の画像を利用した画像診断作業を 支援するためのプログラムやシステムを開発します.
 現在,処理対象としている画像は以下のものです.

並列画像処理

 画像処理は,大量の画素を処理対象とするので,画像のサイズや枚数が多いと 処理時間が膨大になってしまいます. しかし,画像処理アルゴリズムの多くは,画素ごとに並列に処理することが 可能であり,それ以外でも, 周辺の画素との通信ができれば並列化が可能なものが多くあります.
 近年の計算機の低価格化,処理能力の向上, GPGPU などの並列処理可能なプロセッサの普及,ネットワーク環境の整備, などによって, GPGPU を搭載した計算機や, 複数の計算機をネットワーク接続した環境を, 仮想的な並列計算機として利用することができます.
 このような環境は,まさに,画像処理を高速に実行するのに必要な環境です. ただし,画素間の通信は,プロセッサ間やネットワークを介した通信になるので, 通信のオーバヘッドが大きな問題になります.
 本研究では,通信によるオーバヘッドを抑えて, 画像処理を高速に行うためのアルゴリズムや並列画像処理支援ソフトウェアの開発を行います.




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更新日: 2023.08.08